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Émile Gallé(エミール・ガレ)

2021 9/20
Émile Gallé(エミール・ガレ)

今回は、アール・ヌーヴォーの巨匠 Émile Galléエミール・ガレをご紹介します。

目次

エミール・ガレの生涯

1846年
フランスのロレーヌ地方ナンシーで生まれる。
生家は陶器工場を営んでおり、父は新しいガラス食器などの販売を次々と手がけていた。

1858年(12歳)
ナンシー帝立高等中学校に入学。
修辞学、文学、哲学、植物学にて優れた成績を修めた。

1865〜1867年(19〜21歳)
ドイツのヴァイマールに留学。
文学、哲学、植物学、鉱山学、さらに建築と装飾の美術について学んだ。

1866〜1867年(20〜21歳)
ブルグン・シュヴェーラー社(Burgun, Schwerer & Cie.)で、ガラス製造の技術を習得。

1870年(24歳)
普仏戦争が始まり、義勇軍に志願する。

1871年(25歳)
プロシア軍はフランス軍を圧倒し、パリに入城。
敗戦国となったフランスは、フランクフルト条約により、ロレーヌ地方の一部とアルザスを割譲した。

1877年(31歳)
父に代わり、工場管理責任者になる。

1878年(32歳)
パリ万国博覧会に独自開発した月光色ガラスや陶器を出品し、銅賞を受賞。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1878〜1890年頃『蜻蛉文香水瓶』(ポーラ美術館)

月光色ガラスとは、酸化コバルトによって淡青色に発色させた透明地のこと。
パリ万国博覧会にて大きな反響を呼び、ヨーロッパ各国で流行した。

1884年(38歳)
装飾美術中央連盟主催の石木土そしてガラス展に出品し、金賞を受賞。

1885年(39歳)
ナンシー水利森林学校に留学中の高島得三(農商務省の官僚)と交流を持ち、日本の文物や植物などの知識を得る。

1887年(41歳)
高島との交流が契機となり、水墨画的な表現を伴う黒褐色のガラスを生み出す。
のちに『悲しみの花瓶』と名付け、シリーズ化。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1889年『蜻蛉文鶴頸扁瓶』(北澤美術館)

1889年(43歳)
パリ万国博覧会に大量の作品を出品。
ガラス部門でグランプリ、陶器部門で金メダル、家具部門で銀賞を受賞。
装飾工芸家として、国際的な評価を得た。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1889年『好かれるための気負い』(大一美術館)

1900年(54歳)
パリ万国博覧会に大量の作品を出品。
再びグランプリを獲得し、不朽の名声を確立した。

1901年(55歳)
エコール・ド・ナンシーナンシー派)」の会長に就任。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1902年『薔薇文ランプ』(ポーラ美術館)

1904年(58歳)
白血病により、死去。

作品の特徴

オリジナル作品と工房作品

ガレの作品は、オリジナル作品工房作品とに分けて制作されました。

オリジナル作品とは、ガレ自身が制作したもの。
工房作品とは、ガレがアートディレクターとして指示を出し、工房スタッフの分業で制作したもの。

自然を意匠化

博学的な知識を創造に昇華させ、卓越した技術を駆使し、傑出した作品を次々と生み出しました。
大胆なフォルム、印象的なモチーフ、そして叙情こそが、自然から学び表現した独自の世界でした。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1900年頃『ケシ文花器』(ポーラ美術館)

ジャポニズムの影響

ガレは日本美術に高い関心を示し、積極的に日本の美意識を取り込みました。
ジャポニズムの影響が表れた作品として有名なのが、『鯉魚文花瓶』です。
葛飾北斎の『魚濫観世音』を引用しました。

Émile Gallé(エミール・ガレ)
1878年頃『鯉魚文花瓶』
葛飾北斎
葛飾北斎『魚濫観世音』

関連アイテム

木楽館では、GALLE COLLECTION(ガレコレクション)を販売しています。

カメオ彫りによるガレ風ガラス(ルーマニア製)と真鍮フレーム(スペイン製・イタリア製)を組み合わせた、新しいデザインの照明器具です。

Émile Gallé(エミール・ガレ)

装飾性の高さもさることながら、照明器具としての実用性の高さも魅力。
インテリアに華を添え、柔らかい光で空間を包み込む芸術作品の数々を、是非お楽しみください。

ガレコレクションの商品ページはこちら


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