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Toile de jouy(トワル・ド・ジュイ)

2021 9/30
Toile de jouy(トワル・ド・ジュイ)

今回は、フランスを代表するテキスタイル Toile de jouy(トワル・ド・ジュイ)をご紹介します。

目次

誕生の歴史

インド更紗の流行

17世紀後半、フランスでは東インド会社の活躍によりインド更紗が大流行。
色鮮やかに施された美しい模様、そして木綿素材の目新しさが人々を魅了しました。

インド更紗
インド更紗(梶古美術)

インド更紗の禁止令

インド更紗の流行は、伝統的な麻・絹・ウール業者からの強い反発を招きました。
1686年、ルイ14世がインド更紗の禁止令を発出。

  • インド更紗の輸入禁止
  • インド更紗の使用・着用禁止
  • 模倣品の製造禁止

しかし、密輸や違法製造は後を絶ちませんでした。
ルイ15世の愛妾であるポンパドール夫人が、自らインド更紗を愛用する始末。

1759年、禁止令が解除されます。

トワル・ド・ジュイの誕生

禁止令の影響で、フランスのプリント技術は他国に後れを取っていました。
そこで、プリント産業再興の命を受けたのが、クリストフ=フィリップ・オーベルカンプです。

クリストフ=フィリップ・オーベルカンプ
クリストフ=フィリップ・オーベルカンプ

1760年、オーベルカンプはヴェルサイユ近郊のジュイ=アン=ジョザスにプリント工場を設立。

ジュイ=アン=ジョザスのオーベルカンプの工場
1807年 ジャン=バティスト・ユエ『ジュイ=アン=ジョザスのオーベルカンプの工場』

ジュイの布」つまり「Toile de jouy(トワル・ド・ジュイ)」の誕生です。

デザインの変遷

木版プリント

インド更紗への憧れが強く、エキゾチックで様式化されたデザインの木版プリントからスタート。

手押し車の中国人のジュイ
1760年『手押し車の中国人のジュイ』

次第に、フランス流の花模様を発展させます。
中でも『グッド・ハーブス』は特に人気を集め、様々なバリエーションが生産されました。

グッド・ハーブス
18世紀末〜19世紀初頭 『グッド・ハーブス』

トワル・ド・ジュイは王妃マリー・アントワネットにも愛され、大いに隆盛します。

マリー・アントワネットのドレスの断片
1780年頃『マリー・アントワネットのドレスの断片』

銅版プリント

工場設立の10年後、銅版プリントを導入。
動物画家のジャン=バティスト・ユエをデザイナーとして採用し、優美な人々が動物とともに田園の中で遊ぶ、洗練されたデザインをつくり上げました。

お城の庭
1785年 ジャン=バティスト・ユエによるデザイン『お城の庭』

単色の濃淡で描いた銅版プリントが、トワル・ド・ジュイを一躍有名にします。
工場は大規模化し、ルイ16世により「王立マニュファクチュア」の称号を授与されました。

田園の楽しみ
1802年 ジャン=バティスト・ユエによるデザイン『田園の楽しみ』

工場設立から閉鎖までの83年間で、3万点を超えるデザインを生み出したとされています。

関連アイテム

木楽館では、トワル・ド・ジュイを用いたアイテムを販売しております。
ぜひ、チェックしてみてください。

トワル・ド・ジュイ

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公式LINEロゴ
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この記事を書いた人

輸入家具・輸入雑貨のお店を30年以上運営しております家具屋三代目の鈴木と申します。創業は100年を迎えました。
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